「青春への憧れ」の呪いが解けた日

 

東京にきて2ヶ月が経った。

 

上京した日から参加している朝活コミュニティーのおかげで、ほぼ毎週さまざまな価値観を持った人と会えている。

 

山口の田舎で22年間を過ごしたわたしにとって、東京で出会う人々は刺激的で、自分も何かを成し遂げられるような気がしてくるから不思議だ。

 

今回は、2年ぶりに大学時代の友人たちと、飲みにいった時に感じたことを書こうと思う。

 

大学の憧れをこじらせたまま大人になった

 

大学生のとき、わたしは実家生で、なおかつ終電は22時だった。

 

終電の都合で、飲み会は1次会の途中で帰ることが多く、学年があがるにつれ徐々に飲みの誘いが減った。

 

それに比例して、友達と関わること自体少なくなったと思う。

 

そのせいか、わたしはずっと「大学の友人との飲み」に強烈な憧れを持っていた。

 

ある日、たまたま東京で就職していたメンバーが2年ぶりに飲みに誘ってくれた。

 

大学時代そこまで仲良くはなかったし、卒業後もグループラインでしかやり取りをしたことがなかったけど、

「大学の友人との飲み」への憧れをこじらせていたわたしは、ワクワクした気持ちを抑えきれず、残業も早めに切り上げていそいそと居酒屋に向かった。

 

久々に会ったら盛り上がるかもしれないと淡い期待を持っていったが、開始して15分で違和感を感じることになる。

 

憧れだった場に、魅力を感じなくなった瞬間

 

『全然、面白くない……』

 

ピーチフィズをちびちび飲みながら、俯瞰的にその場を見ている自分に気づく。

話のネタは、職場の愚痴や、サークルにいた子の勤め先などなど。

 

正直、会話に出てくる同級生の名前に、全くピンとこなかったし、考えれば考えるほど大学時代の記憶がなくてなんだか気まずかった。

ひたすら鶏皮のポン酢を口に運んで、友人の愚痴に合いの手を入れていると、いつのまにか飲み会が終わっていた。

 

価値観はアップデートされている

 

『あ〜、こんなもんだったのか……』

 

 

東京の喧騒とした道を歩きながら、ふと無意識に呟いていた。

 

厳格な母と、何度も喧嘩して手に入れようとしていた「大学の友人との飲み」が、今のわたしには「合いの手を入れるだけの会」になっていたのだ。

 

ずっと、大学で飲みの場にいけなかった自分を後悔していた。

 

ずっと、「いつメン」がいる友人に憧れていた。

 

だけど、その憧れは今のわたしにとって全然魅力的ではなくなっていたし、大学時代のわたしもそれを「必要ない」と無意識に感じていたから選ばなかったのかもしれない。

 

だから、後悔する必要なんて全然なかった。

 

今は、飲みにいかなくても、東京で知らない世界の人の話を聞く方が、ずっとずっと楽しいしワクワクする。

 

東京に来てよかった。

東京で、大学の友人と飲みに行ってよかった。

 

自分の価値観がアップデートされているということが認識できたこと。

 

「青春への憧れ」の呪いが解けたことで、過去の憧れよりも、未来の自分へ目を向けられるようになれたと思う。

 

 

まだ上京して2ヶ月だけど、

 

「東京最高!」

 

と言っておこうかな。

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さどまち

さどまち

1994年生まれ山口出身、台湾のハーフ
日常や感情を切り取るエッセイスト/写真家
エッセイメディア「MIMIUCHI」を運営。
会社員をやりながら撮影したりエッセイを執筆。

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