「あ、今日はとにかく本が読みたいな」と思い立ったら、駒込駅の近くにある「百塔珈琲」によく行く。
ここほど本を読むのに最適なカフェはないと思う。

本を読むのに最適なカフェ「百塔珈琲」
ここにはWi-Fiもないし、コンセントもない。というか、パソコンでの作業をそもそもお断りしているカフェだ。
ただただ、珈琲が香る店内で本と向き合える空間。作業をしたい人には不向きな環境だけど、穏やかな時間を味わいたい人には最高な場所だと思う。
駒込駅から歩いて3分ほど、散髪屋さんが入ったビルの階段を上がると2階奥に看板が現れる。

小さなドアノブを回すと店内は柔らかいオレンジの灯りに包まれている。
小さな店内に座席はたったの6卓。
座席を囲む本棚には少し古い本やレコードがぽつぽつと置かれている。多分読んでいいのだろうが今まで一度も読んだことがない(興味惹かれるジャンルではないから)


おすすめの席は奥の二人席
私が決まって座るのは一番奥の二人席。
窓際だから天気がいいときは気持ちのいい日差しが入ってくるし、目の前で店員さんが珈琲を入れる姿が見えるので、それを見るのが楽しみだったりもする。
お店が小さいので、店員さんの人数も少ない。だから、他のお客さんの注文が入っているときは、注文まで少し待つことになるが、そんなこと気にならないほどにここだけはゆったりと時間が流れている。
頼んだのは、カフェラテセット1000円ぽっきり。
アイスのカフェラテとチーズケーキかショコラケーキか選べるのだが、今回はチーズケーキを注文する。



星野源「働く男」を読む。
今回、百塔珈琲で読んだ本は星野源の「働く男」
特に星野源のファンだった訳ではないのだけど、本屋でたまたま手に取った彼の「蘇る変態」の冒頭でひたすらおっぱいの話をしているのがおかしくて購入したら、これがもう面白いのなんの。
エッセイを読んで、こんなに面白いと思った人は星野源が初めてだった。

続けざまに彼のエッセイ本を購入して、これが3冊目。
ポパイという雑誌に掲載されていた映画紹介コラムと合わせて、彼が今まで手がけた仕事について詳しく書かれており、ファンならたまらない一冊だが、ファンじゃなくてもライトに読める内容になっている。
出てくる映画はどれも観たことがないものばかりだったけど、星野源の映画紹介の文章がうますぎて「これは見てみたいなあ!」とイヤードッグだらけの本になってしまった。
興味があればぜひとも読んでほしい一冊だ。
営業時間は7時間ほど
話は戻り、百塔珈琲の営業時間は土日が12時開店19時閉店。
いられる時間は少しだけだが、本を一冊読み終わるのにはちょうどいい時間だ。
テーブルを挟んで向き合って、各々の本を読んでいるだけのカップルを見かけるのだが、そういうデートもいいなあなんて見つめてしまった。羨ましや、うらめしや。
店舗情報
営業時間:[月・火・金]13:30〜19:30(Cafe L.O. 19:00)
[土・日・祝]12:00〜19:30(Cafe L.O. 19:00)
定休日:毎週水曜日・木曜日
住所:東京都豊島区駒込3-23-14 トーカン駒込 2F
※完全禁煙

さどまち
日常や感情を切り取るエッセイスト/写真家
エッセイメディア「MIMIUCHI」を運営。
会社員をやりながら撮影したりエッセイを執筆。

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